電脳化?

最近、攻殻機動隊にはまって、連続でアニメを見ました。

舞台は2030年前後と今から考えると少しだけ先の未来です。

その世界で人間は電脳化しており、脳がネットワークに接続されています。

自分の考えが人に筒抜けになるところまでは行きませんが、天才的ハッカーによって思考を乗っ取られることもある、そのような話です。

基本的には悪い人たちを公安9課の人たちが捕まえたり、殺したりする話ですが、その中にある哲学的内容に惹かれています。

人が電脳化・義体(体が機械になります)化することで、いったい自分の本質はどこのあるのかという問いです。

Ghostという意識によって、かろうじて自己の存在は保たれていますが、このGhostの存在もどこかで作られているのかも知れない、そのように「少佐」などは悩むのです。

かつてデカルトがすべての思考はデーモンのいたずらによって邪魔されているかも知れないと悩みました。

そこから、少なくとも今そのことを考えている自分は存在しているはずだという答えを導き出します。

「我思う故に我あり(コギト・エルゴ・スム)」という近代哲学の幕開けはそこから始まりました。

攻殻機動隊の中の問いである電脳化・義体化はデカルトが悩んだ内容が現実的に成り、テクノロジーによって自分自身を失っていく可能性を含んでいます。

 

現在、米国では脳の機能を解明しというという動きが活発になってきています。

脳に電極を埋め込んで、思考で機械を動かすという研究がすいぶん実を結んできています。

まさに電脳化・義体化が始まっているのです。

2030年には間に合わないかも知れませんが、そう遠くない未来に私たちの思考はネットワーク上につながれ、体は機械に取って代わられるのかも知れません。

私が私であるための要素はいったいなんなのでしょう?

また、デカルトのような大哲学者が生まれる兆しなのでしょうか?

 

恐怖と期待が入り交じる未来をアニメから垣間見た気がしました。

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コメント: 1
  • #1

    seks telefony (金曜日, 03 11月 2017 22:02)

    nierozrąbywany