痛みは僕の主なる研究テーマです。
修士の時代からの研究テーマであり、おそらく終身の研究テーマになると思います(修士と終身で韻を踏んでみました)。
大学で受け持つゼミも主テーマは痛みです。
医学的視点で切り取るのではなく、包括的に痛みという現象そのものにスポットを当てています。
それは痛みの機能的側面だけではなく、そもそもの存在そのものへの問いです。
例えば、国際疼痛学会の痛みの定義、
「痛みとは現にある、あるいは潜在的な組織損傷と関係づけられた、もしくはそのような損傷の観点から記述された、不快な感覚的、情動的経験である」
についての解釈をどのように行うべきかなどを考えています。
行き着く先は現状では明確ではないのですが、広い視野で痛みとしての苦悩について言及できればと思っています。
〈研究テーマ〉:痛みの存在意義の探求
以下はその説明(J-GLOBALに掲載のもの)
痛み(その経験)は個人の主観とされる。主観である限りにおいて、他者とその経験を共有するためには「言語」を介在させるほかない。そして、その「言語」をどのように解釈すべきなのかを問う必要がある。本研究は痛みの経験を言語化し、かつ、その言語を解釈することで痛みとは何かが理解できるという視点に立つ。主観的であり不快な痛みを俯瞰的にメカニカルに考えるのではなく、痛みを持つものの視点から痛みの存在意義について考察することが本研究の目的である。
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